山麓王国

No.1180

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1179
大和郷について、気になったので調べていました。
すこし長くなりますが、きっと参考になるとおもいます。


六義園は、「生類憐みの令」で有名な徳川綱吉につかえた柳沢吉保(1659~1714)が造営しました。

吉保は譜代大名です。

一般的な大名は、日本全国にいる藩の殿様ですが、譜代大名は徳川家の家臣で大名の立場になった者をさします。
つまり、江戸城でつかえながら、同時に大名というわけです。

柳沢吉保は能力が高く、将軍の雑務をする小納戸といわれる役人の立場から、最終的に江戸の大老にまで成り上がります。

もちろんそんな大出世の裏には、いろんな政治工作があったことでしょう。



柳沢吉保には悪役のイメージがつきまとうのですが、そのきっかけは、忠臣蔵の物語で有名な赤穂事件(1701~1703)でした。

以前にも話したかもしれませんが、赤穂事件についてざっと説明します。

いまの兵庫県の赤穂藩の殿様である浅野内匠頭が、江戸城で天皇家の饗応役をすることになったのですが、そこでおなじ饗応の責任者であった吉良上野介こと吉良義央に斬りかかります。

なぜこのときに浅野が吉良に斬りかかったのかは、文献がなく、はっきりしていません。

忠臣蔵が物語になってからは、吉良が饗応の手配をする間に浅野をいじめて、「フナじゃフナじゃ、フナ侍じゃ」の有名なセリフを言ったということになっていきますが、これはもちろんフィクションです。

いずれにせよ、浅野は刀を抜いて吉良に斬りかかり、周囲にいた者が「浅野殿、ここは殿中でござるぞ」といって浅野を止めました。

江戸城内(殿中)で刀を抜くことはご法度だったのです。

しかしこの時代、ケンカは両成敗が原則でした。

それがなぜか浅野だけが即日切腹となり、吉良はおとがめなしとなったのです。

さらに赤穂藩は取りつぶしとなります。

この理不尽に対して赤穂藩の家老である大石内蔵助を中心に、藩内がもめました。

ともかくここは辛抱して赤穂藩をたてなおすことを考えよう、という者もいれば、これで黙っていれば武士の名折れである、お家が断絶してでも吉良を討つべし、という声もある。

結局四十七士で吉良を討つことになるわけですが、うわさで江戸の世論が盛り上がってしまい、吉良邸への討ち入りのときには見物者が出るほどだったそうな。



で、浅野内匠頭を即日切腹にし、赤穂藩をとりつぶすという裁定に、柳沢吉保がかかわっていたんですよね。

そういう理不尽な裁定が江戸庶民の話題になったこともあって、世間では柳沢吉保は悪役というイメージがつくことになりました。

また出典がはっきりしないのですが、柳沢吉保には「泰平の世の中で、出世をするのは、金と女を使うに限る」と言ったという話が残っています(笑)

よほど世間からよくおもわれていないのだろうとおもいますが、少なくとも政治手腕はたしかでした。

いわゆる清濁併せ呑むタイプの大人物だったのだろうとおもいます。



1704年、吉保は江戸にいながらにして甲府藩主、15万石の大名となりました。

しかし1709年に綱吉が亡くなると、徳川家の体制が一新し、吉保は隠居に追いやられます。

隠居した吉保は、過去(1695年)に幕府から拝領していた土地を、本格的に庭園として造営しました。

これが六義園です。



吉保は1714年に亡くなりますが、その息子である柳沢吉里は、1724年に大和郡山に転封となりました。

享保の改革により、江戸幕府の天領(直轄地)を増やすこととなり、甲府は幕府が管理することになったのです。

吉里に落ち度があったわけではありませんし、転封先の郡山も15万石でしたが、……親父が成り上がりすぎたために、その死後、子孫が振り回されるハメになった側面はあるでしょう。

かくして柳沢家は藩の殿様となり、その後明治まで郡山藩の大名を務めました。

しかし柳沢氏が郡山に転封されてからも、六義園には柳沢の下屋敷(しもやしき・控えの屋敷)があったことから、大和村(大和郷)といわれたのだそうです。



以上、六所神社のことも気になったのですが、また機会のあるときにします。

あと、相性のよい神仏というお話から考えてみると、ぼくはどうも……ここに移住するにあたってこれまでにいた神様に偶然のご縁があって、これがまた最近あたらしく気づいたつながりがあったんですが、それもまたべつの機会にお話しします。

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