全年9月30日の投稿[3件]
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ニャルラトホテプ 1
ニャルラトホテプ……這いまわる混沌……わたしは最後のひとり……虚空に向かってこの言葉を残そう……
数か月前。
社会は大混乱に陥っていた。
だれもが身の危険を感じ、陰鬱な不安と緊張感に満ちている。
この危険は広範囲に及び、すべてを覆っている。
人々が青ざめた顔で心配そうに歩き回っているのを覚えている。
なにかの前触れではないかとか、危険が迫っているなどと、予言や警告をささやく者もいたが、みんな聞かないふりをした。
言い知れぬ罪悪感が大地を覆っている。夜空の星々の深淵から流れてくる冷たい風は人々を凍えさせた。
季節の移ろいには、悪魔でも潜んでいるようだった。秋になっても、ひどく暑いのだ。
この世界と宇宙に存在した神々が、未知の神々に支配を明け渡したのだとおもわずにいられなかった。
ニャルラトホテプがエジプトに現れたのはそのときである。
何者かはだれにもわからない。ファラオのような見た目だったから、おそらく古いエジプトの血族なのであろう。
エジプトの農民たちはかれをみるや、ひざまずいたが、これもなぜかはわからない。
かれは地球ではない場所でメッセージを受け取り、27世紀の暗黒の中からやってきたのだと言う。
浅黒く、細身で、邪悪な男だった。
ニャルラトホテプは地球の文明を利用して、ガラスや金属の奇妙な器具を購入し、それらを組み合わせてさらに奇妙な器具を作った。
そして電気や心理学といった科学を利用して、人々の心をつかんだ。
かれはどんどん有名になっていき、たいへんな名声を手に入れた。
人々はこぞってニャルラトホテプに会おうとしたが、みな身震いする羽目になった。
ニャルラトホテプの行くところ、安らぎは消える。
みな悪夢にうなされて叫び声をあげるのだ。
これまで、悪夢による叫び声が社会問題になったことがあるだろうか。
どんな賢者たちでさえ、みなが夜に眠ることを禁じてくれないかと、祈ることしかできなかった。
そうすれば、
橋の下にたゆたう緑の水の上に輝く、崩れ落ちそうな古い尖塔も。
橋の下にたゆたう緑の水の上に輝く、青白くあわれな月も。
この悪夢の叫び声に思い悩まずにすむだろう。
#ラヴクラフト #ニャルラトホテプ
ニャルラトホテプ……這いまわる混沌……わたしは最後のひとり……虚空に向かってこの言葉を残そう……
数か月前。
社会は大混乱に陥っていた。
だれもが身の危険を感じ、陰鬱な不安と緊張感に満ちている。
この危険は広範囲に及び、すべてを覆っている。
人々が青ざめた顔で心配そうに歩き回っているのを覚えている。
なにかの前触れではないかとか、危険が迫っているなどと、予言や警告をささやく者もいたが、みんな聞かないふりをした。
言い知れぬ罪悪感が大地を覆っている。夜空の星々の深淵から流れてくる冷たい風は人々を凍えさせた。
季節の移ろいには、悪魔でも潜んでいるようだった。秋になっても、ひどく暑いのだ。
この世界と宇宙に存在した神々が、未知の神々に支配を明け渡したのだとおもわずにいられなかった。
ニャルラトホテプがエジプトに現れたのはそのときである。
何者かはだれにもわからない。ファラオのような見た目だったから、おそらく古いエジプトの血族なのであろう。
エジプトの農民たちはかれをみるや、ひざまずいたが、これもなぜかはわからない。
かれは地球ではない場所でメッセージを受け取り、27世紀の暗黒の中からやってきたのだと言う。
浅黒く、細身で、邪悪な男だった。
ニャルラトホテプは地球の文明を利用して、ガラスや金属の奇妙な器具を購入し、それらを組み合わせてさらに奇妙な器具を作った。
そして電気や心理学といった科学を利用して、人々の心をつかんだ。
かれはどんどん有名になっていき、たいへんな名声を手に入れた。
人々はこぞってニャルラトホテプに会おうとしたが、みな身震いする羽目になった。
ニャルラトホテプの行くところ、安らぎは消える。
みな悪夢にうなされて叫び声をあげるのだ。
これまで、悪夢による叫び声が社会問題になったことがあるだろうか。
どんな賢者たちでさえ、みなが夜に眠ることを禁じてくれないかと、祈ることしかできなかった。
そうすれば、
橋の下にたゆたう緑の水の上に輝く、崩れ落ちそうな古い尖塔も。
橋の下にたゆたう緑の水の上に輝く、青白くあわれな月も。
この悪夢の叫び声に思い悩まずにすむだろう。
#ラヴクラフト #ニャルラトホテプ
日蓮(法華経の開祖)だったとおもうんですけど、ふだんから親交がある家の、つい数か月前に会ったばかりの10代の若い武士が亡くなったと知って、その家に手紙を書き送ったというエピソードがあります。
「人の生き死には自然のことわりであって、ごく当たり前のことなのだから、嘆き悲しむようなことではないとふだん弟子にも言っています。
しかし現実にこのような死を知ると、やはり悲しくて、取り乱してしまうものです」
というような内容で、いくら生き死にを深く理解した日蓮でさえ動揺するのだから、われわれはなおのこと、人の生き死にに対する情動は抑えられるものではないんですよね。
昼過ぎに、親に電話をしていました。
父のガンに関しては、喉の腫瘍は取り切れているとのことで、ホッとひと安心。
肺の検査はまた後日とのこと。
あとは12月に再度PET検査があるそうで、これで光る部分がなければよい、ということでした。
人間はどうしたっていずれは死ぬのだし、こういうことにしても、あんまり一喜一憂しては身がもたないぞ、という気はするんですけどね。
そこはさっきの日蓮のようなもので、腹の中で一喜一憂するもんじゃないといっても、実際にはやっぱり、わるいことにならなかったことはうれしいし、ことし父にがんが発見されてからは、ずっとハラハラしていました。
で、もちろんこのまま何事もなく根治してもらいたいと願うわけです(笑)
「人の生き死には自然のことわりであって、ごく当たり前のことなのだから、嘆き悲しむようなことではないとふだん弟子にも言っています。
しかし現実にこのような死を知ると、やはり悲しくて、取り乱してしまうものです」
というような内容で、いくら生き死にを深く理解した日蓮でさえ動揺するのだから、われわれはなおのこと、人の生き死にに対する情動は抑えられるものではないんですよね。
昼過ぎに、親に電話をしていました。
父のガンに関しては、喉の腫瘍は取り切れているとのことで、ホッとひと安心。
肺の検査はまた後日とのこと。
あとは12月に再度PET検査があるそうで、これで光る部分がなければよい、ということでした。
人間はどうしたっていずれは死ぬのだし、こういうことにしても、あんまり一喜一憂しては身がもたないぞ、という気はするんですけどね。
そこはさっきの日蓮のようなもので、腹の中で一喜一憂するもんじゃないといっても、実際にはやっぱり、わるいことにならなかったことはうれしいし、ことし父にがんが発見されてからは、ずっとハラハラしていました。
で、もちろんこのまま何事もなく根治してもらいたいと願うわけです(笑)
「怪奇小説を書く際の覚え書き」、加筆修正……というか、ややこしい表現をぜんぶ削り取って、意訳しまくりでじぶん好みに書き換えました。
この調子でニャルラトホテプに臨みます。
この調子でニャルラトホテプに臨みます。